こんにちは(*‘ω‘ *) とつがわです。
2歳の息子と職場の人で一緒に北九州のお遍路巡りをしています。
2021年に次男(通称:きょうちゃん)とお遍路デビューをしました。
今回は、帆柱新四国霊場の第15番札所をご紹介します。
帆柱新四国霊場 第15番札所|春の町5丁目地蔵堂(廃堂)
第15番札所(春の町地蔵堂《仮称》)は、 北九州市八幡東区春の町5丁目にあったお堂になります。
春の町地蔵堂は、かつて八幡東区にある済世会病院のすぐ西側にありました。
現在は、民家となっておりお堂は無くなってます。
下記の地図に15番札所があった場所を赤印で示します。
ご本尊:地蔵菩薩
帆柱新四国霊場の15番札所のご本尊は、地蔵菩薩です。
しかし、お堂が廃堂になっており、お祀りしてあったご本尊も長い間行方知れずの迷宮入りでした。
近隣住民への聞き込みでも所在を知る者はおらず、調査は難航。
どこかにいらっしゃると信じ、立ち寄った寺院の関係者にお尋ねしたところ、
「宮若市に15番札所のご住職のご子孫がなさっている寺院があるのでお尋ねになられたら良い」との有力な情報が得られました。
一筋の光を見つけ、期待に胸を膨らませつつ、そこから状況が好転。
オンカカカビ・サンマイエイ・ソワカ
数十年、所在不明の15番札所のご本尊を発見!!!
私たちは数十年行方知れずであった15番札所のご本尊を発見することができました。
場所は宮若市にある西成田山大不動院。
所在地:宮若市本城1882−2
大不動院のご住職からお話を伺いましたら
帆柱新四国霊場15番札所の住職を祖父がやっており、子供の頃に行ったことがあると懐かしくお話してくださいました。
それから、祖父はなんだか分からないが諸仏像や石仏群をこちらに置いていかれたとのことでした。
その中には、厨子に入れられていた仏像もあり、現在は大不動院のご本堂に秘仏としてお祀りしているとのことでした。
ご本堂の中央には立派な護摩炊きの祭壇があり、その奥には並々ならる存在感を出している不動明王様がご本尊としてお祀りされてます。
中央の祭壇の右手には、弘法大師、不動明王、そして秘仏の仏様が並祀。
実はこの秘仏の仏様が、帆柱新四国霊場の15番札所のご本尊だったのです。
ご住職は祖父から預かった仏像がなんであるかは知らず、ただ何となく貴重なものだと感じ秘仏として大切にお祀りされてました。
上の写真は住職に許可を得て撮影しましたが、秘仏の為、厨子の中は見えないよう加工しております。
なお、秘仏のご開帳は毎年9月27日だそうです。
15番札所のご本尊である証拠
大不動院にある秘仏が帆柱新四国霊場の第15番札所のご本尊である思われる理由が3つあります。
- 境内に帆柱15番札所の石碑がある
- 境内にある石仏群が帆柱山新四国開山九十周年誌に写る石仏群と類似
- 住職が15番札所の住職と血縁関係
という理由から、まず間違いはないだろうと思います。
①境内に帆柱15番札所の石碑がある
境内に石仏群が並んでおり、その横に転がっている石碑に注目。
帆柱??と書いてあるようですが、そのあとが解読できなかったので
同僚のMiyataが拓本しました!!!
そしたら、解読できなかった文字が出でくる、出てくる。
石碑には「帆柱山四国八十八ヶ所十五番国分寺」の文字が刻まれてました。
ちなみに、国分寺とは四国の15番札所の寺院名でもあります。
②境内にある石仏群が帆柱山新四国開山九十周年誌に写る石仏群と類似
図書館で手に入れた帆柱山新四国開山九十周年誌(約40年前の資料)によると、ご本尊の地蔵菩薩さまは火災を防ぐ火防地蔵さまであるそうです。
そして、この九十周年誌に掲載されている第15番札所の外観写真に写る石仏群が大不動院の境内入口に並んでいるものと大変類似しています。
大不動院の境内の石仏群は後日写真をアップ致します。
帆柱新四国第15番札所の基本情報
名称 | 春の町5丁目地蔵堂(仮称) |
札所番号 | 第15番札所 |
ご本尊 | 地蔵菩薩 |
所在地 | 北九州市八幡東区春の町5丁目 ※現在は廃堂となり、民家になっている |
管理 | ※廃堂のためなし |
外部リンク
【参拝者にお願い】お掃除道具を持参しましょう!
【参拝者へのお願い】
帆柱新四国霊場では、管理されなくなった小さなお堂や無住のお寺がいくつかあります。
そういった場所は、お堂の老朽化が進み、境内は草木が生い茂り大変危険です。
中には、不法投棄などゴミが散乱しているところもありました。
この悲惨な状況を見て私もそうでしたが、「なんだか不気味だな」とか「悲しいなぁ・・・ 😥 」と感じました。
私たちは、北九州の文化財や歴史的価値のあるものを守りたいと思っております。
ですので、こういった管理の行き届いていないお堂にお参りする際は、簡単でいいので掃除をして欲しいのです。
そうして、ひとりひとりがそういった心がけでお参りすると、お堂もだんだんと綺麗になっていくと思います。
多くの方がお参りに訪れる場所ですので、誰もが気持ちよく参拝できるようにしたいです。
この思いがこの記事を読んでくれた人や霊場巡りをしている人に伝わり、全国へ連鎖しますように。